巨人化脊髄液
ここでは、マーレが武器として使用していた巨人化に必要な必要な脊髄液について、巨人化の条件や仕組みを考察しています。
巨人化に必要な脊髄液
エルディア人が巨人化するためには、脊髄液を体内に取り取り込まなければなりません。
主人公のエレンも父親から巨人化の脊髄液を注射され進撃の巨人の継承者となりました。
まず、大前提として巨人化できる人類は、エルディア人のユミルの民に限られます。
そのユミルの民が巨人化するための方法としては、何があるのでしょうか。
ストーリー上では、以下のような方法で巨人化しています。
②巨人化できるエルディア人を食べる。→脊髄液を体内に取り込む。
③脊髄液をガス状にしたものを吸い込む。
④脊髄液を飲んだり舐めたりして体内に取り入れ。
いずれも、巨人化の脊髄液を体内に取り込む事が必要条件となります。
巨人に変身する仕組み
エルディア人が巨人に変身するための仕組みは、どのようなものでしょうか。
第一には、注射器などを使い直接脊髄液を体内に取り込むことです。
エレンが父親から進撃の巨人を継承する時、脊髄液を注射されている描写はあまり鮮明ではありません。
しかし、脊髄液を注射されたのは事実で実際、父親のグリシャ・イェーガーを捕食した後が描写されています。
脊髄液は、グリシャ・イエーガー自身が医者だったので自分で自分の脊髄液を取り出すことができたのではないでしょうか。
次に、ロッド・レイスが脊髄液の入った注射器をヒストリアに見せて、注射しようとするシーンがあります。
その際、ロッド・レイスは、「これを注射すると強力な巨人になれる。」と言っています。
しかし、この行為は失敗し、ロッド・レイスが超大型巨人より大きな出来損ないの巨人になってしまいます。
この時の脊髄液は、代々レイス家に伝わる脊髄液だったのでしょう。
後日、この脊髄液をハンジ・ゾエが成分を分析しようとしたそうですが、詳細は解明できなかったようです。
脊髄液が体内でどのよう変化して巨人化していくのは、科学的に解明されていません。
また、解説もされていないので、SFの世界のままで考えることになります。
無垢の巨人と知性巨人
巨人には無垢の巨人と知性巨人の2種類が存在します。
無垢の巨人とは
巨人は人類の敵です。
無垢の巨人は、ほぼ全て敵と考えていいと思います。
それは知性が無く、人間を食べることで生存しているからです。
マーレ国で規則に違反したエルディア人達は、楽園送りと称してパラディ島に連行されました。
そこで巨人化の脊髄液を注射され、無垢の巨人に変身させられていきます。
脊髄液を注射され巨人化したエルディア人は、無垢の巨人となり知性がまったく有りません。
彼らの最大の特徴は「人間を食べる」ことです。
人間を食べる以外の目的はありません。
逆に、何も食べなくても活動できます。
無垢の巨人は「人間を食べ続ける」ことは、本能で逆に食べないでも活動できるという相反した特徴を持っています。
知性巨人とは
知性巨人は、無垢の巨人とは逆に自分で考えて行動することができる巨人です。
知性巨人は、九体しか存在せず人間の体が巨人の体と合体し、人間の意志で行動します。
知性巨人になるためには、その手順があり、最初は無垢の巨人になり、その後知性巨人の能力を持った人間を食べると知性巨人に生まれ変わります。
無垢の巨人が知性巨人資格者を食べることで知性巨人を継承できるということです。
また、知性巨人は自らの意思で自分を巨人化することができます。
九体の知性巨人にはそれぞれに名前が付けられています。
始祖の巨人、進撃の巨人、鎧の巨人、女型の巨人、超大型巨人、顎の巨人、車力の巨人、獣の巨人、戦槌の巨人です。
知性巨人には名前が付けられていることも一つの特徴です。
脊髄液の種類によって巨人の能力が変化
注射される脊髄液の種類によって、巨人化した時の能力に変化が現れます。
ロッド・レイスがヒストリアに注射を渡す際に、「これを注射すると強力な巨人になれる。」と言ったように、脊髄液には色々な種類が存在することがわかります。
脊髄液は巨人科学研究所で調合されていると言われていますが、はっきりしたことは分かっていません。
ヨロイ・ブラウンの脊髄液
エレンが調査兵団と共にロッド・レイスの地下教会から脱出する間際に、鎧の脊髄液のアンプルを見つけます。
そのアンプルには「ヨロイ・ブラウン」と書かれており、これが体内に入ると鎧の巨人になると咄嗟に判断し、アンプルを嚙み砕き巨人化して硬質化を実現します。
この脊髄液は、鎧の巨人ライナー・ブラウンが継承していた巨人から抽出したものだと思います。
「ヨロイ・ブラウン」と明記されていたことからライナー・ブラウン又はブラウン家から抽出したものかもしれませんね。
硬質化と鎧は同じ意味なので、この時点でエレンは鎧を持てるようになったと考えられます。
また、その後硬質化を利用して壁の補修を行っています。
脊髄液の量による巨人化の変化
注射器を渡されたヒストリアでしたが、巨人化することを拒み注射器を叩き割ってしまいます。
飛散した注射器からこぼれた脊髄液をロッド・レイスは舐めて体内に取り込み巨人化します。
しかし、巨人化したロッド・レイスは超大型巨人の出来損ないのような巨人となってしまいます。
以前、フクロウ達がパラディ島の岸壁で、エルディア人を巨人化している時に、注射液の量を調整すれば巨人化を調整できると言っていたので、ロッド・ルイスは脊髄液が十分では無かったため、ヘンテコ巨人になったのかも知れません。
脊髄液注射以外での巨人化
一番確実な巨人化は、注射による脊髄液の接種ですが、注射以外の巨人化も見てみましょう。
脊髄液を飲んだり舐めたりして体内に取り入れる
エレンは、鎧と書かれた注射液の瓶を噛み砕き、口から脊髄液を飲み込み硬化能力を獲得しました。
また、ロッド・レイスも床にこぼれた脊髄液を舐めて巨人化しました。
このことから飲んだり舐めたりして脊髄液を体内に取り込めば巨人化できることが証明されました。
脊髄液入りワインによる巨人化
ジークの陰謀によりジークの脊髄液が入ったワインがパラディ島に持ち込まれます。
そのワインを飲んだピクシス司令以下の兵士は巨人になってしまうわけですが、脊髄液入りワインを飲んでもすぐには巨人化していません。
ジークの叫びによる指令がないと巨人化しませんでした。
ジークの脊髄液には特別な力があるのです。
ジークから採取された脊髄液を取り込んだ人間は、直ちに巨人になることはありません。
第30巻108話でワインを持ったニコロの姿がありました。
ニコロが持っていたワインは、上級士官用のワインだったのでしょう。
酒好きのピクシス司令がそのワインを飲んでしまいます。
他にも飲んだ兵員がたくさんいて、ジークがそのことで兵団を脅迫し占拠することに成功しました。
後にそのワインの本当の姿はジークが仕組んだ脊髄液入りワインだったことが分かります。
脊髄液噴霧ガスによる摂取
パラディ島の壁内に突如巨人が現れたため、調査兵団が調査に向かいます。
そこはコニーの故郷であるラガコ村でした。
そこで目にしたものは、横たわった一体の巨人でした。
コニーはその巨人が自分の母親だと確信して呆然となります。
これは、ジークの脊髄液をガス化させてラガコ村でガスをばら撒き、村人が巨人化するかどうかを実験していたのです。
このことで、ガス化したジークの脊髄液を吸引するだけで巨人になってしまうことが証明されました。
ジークの脊髄液には何か特別な秘密が有ることがわかります。
ガスマスク 第27巻第110話
ガラコ村でガスを散布した時にガスマスクが使用されています。
ジークの脊髄液をガスとして噴霧し、そのガスを吸った村民が巨人になってしまいました。
何とも恐ろしい兵器を開発したものです。
マーレの兵士は、そのガスを吸わないようにガスマスクをしています。
ガスマスクをしているため、外気の空気を吸えないので、空気を発生する装置が必要になります。
その溶剤を含んだタンクは、胸の前にぶら下げた大きなポケットに格納されているようです。
タンクは多分、カートリッジになっていて交換可能のように出来ているのではないでしょうか。
マーレ軍は、巨人化脊髄液ガスを兵器のように使うためこのようなガスマスクを開発していたんですね。
ガスによって相手を攻撃するとは、まったく恐ろしいことを考えますね。
第一次世界大戦では、実際に毒ガスが使用されました。
脊髄液入りのガスで巨人化させるのと、毒ガスは用途が違いますが、とんでもない兵器であることは間違いありません。
脊髄液についてのまとめ
脊髄液とは、マーレが武器として使用していたエルディア人を巨人化させるために重要な要素のひとつです。
巨人化に必要な脊髄液
エルディア人が巨人化するためには、以下の条件が必要となります。
- 脊髄液を注射して体内に取り込む。
- 巨人化できるエルディア人を食べる。
- 脊髄液をガス状にしたものを吸い込む。
- 脊髄液を飲む又は舐める。
上記の条件のいずれかを満たすことで、エルディア人は巨人に変身します。
無垢の巨人と知性巨人の違い
- 無垢の巨人は人類の敵です。無垢の巨人には知性がありません。
- 無垢の巨人の主な特徴は、人間を食べることであり、その他の目的はほとんどありません。
- 知性巨人は自分で考えて行動でき、九体の知性巨人には個別の名前が付けられています。
巨人に変身する仕組み
- エルディア人が巨人に変身するための主な方法は、注射器を使用して直接脊髄液を体内に取り込むこむ。
- 脊髄液は自身のものである場合や他のエルディア人から受け継ぐこともある。
- 知性巨人になるためには、まず無垢の巨人になり、その後知性巨人の能力を持ったエルディア人を食べる必要がある。
- 知性巨人は自らの意思で巨人化することができ、それぞれに名前が付けられている。
脊髄液の種類による巨人の能力の変化
- 脊髄液の種類によって、巨人化した際の能力に変化が現れる。
- 摂取する脊髄液の量によって、その体格が変化する。
- 脊髄液は巨人科学研究所で調合され(推測)、複数の種類が存在する。
今回は、脊髄液についてまとめてみましたが、ユミルから受け継がれた脊髄液が2000年受け継がれてきたということについて、ちょっと気味が悪いなと感じています。