進撃の巨人で最も重要な武器、立体機動装置についての考察です。
巨人を倒すために作られた特殊装置ですが、調査兵団がマーレの特別区を急襲した時は、より軽量で使いやすい改良型立体機動装置が使われていました。
対巨人にも使えるし、マーレの街中でも使用できるように改良されていたものと思われます。
また、立体機動装置は、対巨人用ではなく「対人用立体機動装置」もあります。
立体機動装置は巨人を倒すために開発 第1巻第4話
立体機動装置の仕組み
調査兵団の最強武器の一つ立体機動装置についての考察です。
これは、巨人を倒すために必要な部分「うなじ」に近づくために開発された空中を高速で移動する装置です。
この装置の仕組みは、腰に付けたベルトにアンカー付きのワイヤー射出装置が左右に取り付けられていて、この射出装置からワイヤー付きアンカーが射出されます。
アンカーは、建物の壁や巨人に突き刺さり固定され、アンカーに接続されたワイヤーを高圧のガスで高速回転させながら巻き取ることにより、前方に移動するというものです。
また、この射出装置は、超硬質スチール刃を操作するハンドル部分と一体化されていて、スチール刃の柄の部分を握って操作します。
高速回転でワイヤーを巻き取るのに必要なガスは、予備の複数のスチール刃を格納する箱型の鞘の上部に取り付けられています。
このガスの容器はのちに改良されています。
人間の体を2本のワイヤーを使い吊り下げて、そこから急激な上昇運動を行いながら、前方に飛び移るといった急激な動作を行うため、立体機動装置は、体の全体重を支えながら、腰と太ももを中心として足の先まで装着したベルトにより固定されています。
この運動に耐えるためには、かなりの筋力と俊敏性が要求されるので、訓練は並大抵のものではなかったでしょう。
立体機動装置の軽量化
立体機動装置は、巨人を倒すことを目的に開発された武器です。巨人の弱点は、頭の後ろ、「うなじ」にあります。
この部分を切り落とさないと絶命しません。他の部分を切っても再生してしまい、復活してしまいます。
そのため、巨人より高く飛び上がることと、巨人より素早く動くことが求められます。
この高く飛び上がることを可能にした装置が、立体機動装置です。
この装置の構造や製造過程は、特別秘密となっていて一部の人間しか知らないことになっています。
また、構造は体に装着して空中を飛び回ることが必要なことから、軽量に軽量を重ね極限まで工夫されています。
立体機動装置の装着方法と体重移動
立体機動装置を体に装着して、空中を移動するためには、体全体にベルトを取り付け、ベルトにかかる力を足の裏全体で受け止め、かかとから前方に飛び出すという飛行方法になります。
このため、ベルトを腰、太ももを中心として体全体に巻き付けるように巻いています。
立体機動装置の超硬質スチール 第22巻第17話
主に巨人の「うなじ」を狙い、その部分を入り取るために開発された超硬質の金属でできた剣の考察です。
公開可能な情報によると、立体機動装置と一体となった剣は、超硬質スチールと呼ばれています。
この超硬質スチール2本を使い、巨人の「うなじ」を切り取るようにそぎ落とします。
その長さは、予備の超硬質スチールを格納している箱から推測すると、1m程度ではないでしょうか。
このブレードを立体機動装置の操作部に装着することによって武器として完成します。
このスチール刃の表面を良く見ると、我々が使っているカッターナイフのように切れ目が入れてあります。
これは、巨人を入り刻む時に刃こぼれした時に、刃こぼれした所を折ってしまうためのものではないでしょうか。
この仕組みは、我々が日常使っているカッターの「オルファ」(OLFA)が採用しているものとひじょうによく似ています。
実際、第2巻第7話でミカサが巨人に地上で戦おうとしている時の超硬質スチールをよく見ると、短くなっています。
しかし、この大きな刃を途中から切って落とす(捨てる)シーンは、あまり描写されていません。
また、この大きな刃は、並大抵の腕力じゃないと折れないでしょう。
オルファのカッターは、切れなくなった刃を切って捨てるための「溝」が付いています。
この溝の部分から付属の専用工具やペンチを使って折って使います。
立体機動装置の超硬質スチールの重量
この超硬質スチール刃は、公開可能な情報によると最大の軽量化が図られています。
この超硬質スチール刃の重量は公表されていませんが、現代の同じ大きさの刃物で推測すると、70cm~80cmの日本刀で約0.8kg~1.4kg程度と同等ではないでしょうか。
また、1mの長さでは約2㎏になると言われていて、片手で持つと結構重いと思います。
2リットルのペットボトルを片手に持って振り回すのは、ちょっとつらいものがありますよね。
もし、超硬質スチール刃が日本刀と同じ重量であれば、相当な腕力が必要になると思われます。
この超硬質スチール刃は、何枚かの予備が格納箱に収められています。
刃が折れたり、切れなくなったりしたら交換するものです。
予備の超硬質スチールは、片方に6枚ずつ格納できるようになっているので、刃の重量を1.5㎏と仮定して、6×1.5=9㎏、左右にあるので2×9㎏=18㎏になります。
格納箱の重さも合わせれば、全部で20㎏にはなるのではないでしょうか。
立体機動装置のガスボンベ(タンク)の重量
ガスポンベ(タンク)の重量などは、考察№2の記事で紹介したので、詳細は省略しますが、このガスボンベに似た酸素タンクを見つけたので紹介します。
上の写真にあるのは、第2次世界大戦時に活躍したゼロ戦に付けられていた搭乗員用の酸素ボンベです。
海上自衛隊厚木基地内にある展示場に展示されています。
高高度を飛行する時に使用していたようです。
操縦席の後ろに2基装備されていました。
この形やバルブの付け根部分は、アルミンがスパナを使って操作している部分に似ています。
外観しかわかりませんが、大きさは約50cm、材質は鉄で、かなりごつい造りです。
立体機動装置の開発
立体機動装置は、兵器研究班という部署で開発されました。
この装置を実用化まで持っていくにはかなりの苦労があったでしょう。
そして、その中心となったのが、調査兵団で分隊長を務めているハンジ・ゾエです。
ハンジ分隊長はいつでも研究熱心なので、立体機動装置の開発にも相当尽力したと思います。